偲ぶ -表-
学生時代の旧友が交通事故にあって、突然逝去した。
私とは部活が同じで、でもあまり話したことはなかったかな。
その時に付き合ってた人と大学を出てすぐ結婚して、
二人の子供に恵まれて、
成績優秀、誠実、好青年、人気者。
卒業した後もずっとそうだったんだなってわかった。
同じ年代の人のお別れは、初めてかもしれない。
話したことは少なかったとはいえ、胸が痛かった。
弔辞は、その年齢以上の人ばっかだ。
摂理に伴ってない形で、言葉をかけることの辛さを間近で見た。
死んだことなんて大切な人ほど実感するまで時間がかかるのだろうと思う。
それでも奥さんは、
この大勢の人にそれぞれ「主人が亡くなりました」と、
伝えなければならなかったんだな。
信じられなくて認めたくない言葉を、
何十回も自分の口から発しなければいけなかったんだなって思うと、
測り知れなかった。
写真で、子供がお父さんの棺の中を眺めている写真があった。
今キャッキャッ笑って動き回るこの子達は、
わからなくても真実を見たんだなって。
他人でも、子の喪主をする親の姿を見るのはとても辛い。
そのために産んで育てたんじゃないってわかる。
ご冥福をお祈りします。
どうか残されたご家族に力を。